北米の小説、詩、戯曲、評論、伝記など言語芸術、いわゆるアメリカ文学の作品や作家に関する
情報を扱う雑記帳です。関わりのある映画や音楽、ときには別の地域の作家なども扱います。
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誰の作品?: 2004年にテレビ映画化されたゲド戦記
The Earthsea Cycle [地海系列: ゲド戦記] を原作にしたテレビ映画 Legend of Earthsea [地海伝説] の放映を翌月にひかえた2004年の11月、監督を担当したロブ・リーバーマンさんの言葉が雑誌に載りました。

映画化にあたっては原作の精神を尊重するようにつとめた (we've been very, very honest to the books) と述べ、監督の目から見た作品の主題を披露しました。地海の世界は、リーバーマンさんの立場で言う精神的な信仰と、魔術的・異教的な信仰、あるいは男性的な要素と女性的な要素によって二つに分断されているそうです。そして、これら二つの信仰が一つになることによってのみ、地海の世界に救済がもたらされると監督は述べました。

これに対して、原作者アーシュラ・K・ル=グウィンさんによる反論が、原作者の公式ページで公開されています。
小説と映画は別の表現手段ですから、原作とは別の作品にならざるを得ないことはル=グウィンさんも認識しています。そしてリーバーマン監督は "I saw it as a" という表現を使って監督自身の解釈であると言う前提のもとに作品論を披露しました。それでも、ル=グウィンさんから見て、原作を尊重しているようには思えなかったようです。

脚本が送られてきたときには既に撮影の作業が進行中で、原作者の意図などを問われることは無かったそうです。

さらに、作品の背後にキリスト教とイスラム教の対立を匂わせるような意図も、二つの宗派が一緒になるようなことを匂わせる意図も無いとル=グウィンさんは主張します。『指輪物語』の主人公フロドが自分の指に指輪をはめてめでたしめでたしになるような話ではないそうです。

"A Reply to Some Statements Made by the Film-Makers of the
Earthsea Miniseries Before it was Shown."


この議論は放映後も続きます。
| クマさんの地海幻想 | 12:43 | comments(0) | trackbacks(0) |
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