北米の小説、詩、戯曲、評論、伝記など言語芸術、いわゆるアメリカ文学の作品や作家に関する
情報を扱う雑記帳です。関わりのある映画や音楽、ときには別の地域の作家なども扱います。
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大統領はエイハブ船長?
Culture and Imperialism

先日 Edward W. Said [エドワード・W・サイード] という英文学者の書いた Culture and Imperialism [文化と帝国主義] という本を読み終えました。サイードはパレスチナ出身のキリスト教徒で、米国の大学、特にコロンビア大学で教授をしていた人物です。中東問題についてしばしば発言したことが有名です。

この本は植民地政策との関連から欧米の文化を検討し直してみようという試みです。膨大な数の文献を挙げて文化と帝国主義について論じていますが、採り上げている作品は英文学が多いです。終わりの方で米国の文化についても論じています。その箇所で、主に90年代のペルシャ湾岸戦争に関する議論を採り上げ、米国の対外政策をエイハブ船長ひきいる捕鯨船にたとえています。
ハーマン・メルヴィルの不思議な長編小説 Moby Dick [白鯨] の中で、私的な復讐心に燃える船長に洗脳された乗組員が一丸となってつき進んで行く様子が、湾岸戦争へと突き進んで行った米国の様子と重なって見えたのです。

1994年に出た本なので2001年以降に起きたことについては勿論ふれていませんが、現在の政治的な状況を踏まえて、19世紀のロマンス小説を読み直してみれば、新たな発見があるかもしれないと思いました。

Edward W. Said. Culture and Imperialism.



| その他いろいろ | 17:28 | comments(1) | trackbacks(1) |
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| - | 17:28 | - | - |
阿部知二訳「白鯨」を数か月前に読み終わたものの、この作品の示唆するものをずっと再考しています。
読後も消化に時間のかかる重い作品ですね。
同じABEでも、あの人とは思考の深さがあまりに異なりますね。
一方はまさしくエイハブ船長的 ?
Saidが米国の十字軍的対外政策を”Moby Dick”に重ねて見ていたという貴殿の指摘に、はっとしました。
私も数年前に勢いで購入したままで書架でほこりをかぶり始めた”ORIENTALISM”に手をかけようと思います。
| numa | 2014/07/02 8:06 PM |









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G.W.ブッシュとエイハブ船長
米、イラン空爆計画を策定か=核・軍施設が攻撃対象に−BBC(時事通信)  このニュースで、わが母校コロンビア大で教鞭を執っていた故エドワード・サイードの指摘を思い出した(巽孝之「『白鯨』アメリカン・スタディーズ」p97より孫引き)。  エイハブ船長は、自
| バーディーのLOVE THE EARTH | 2007/02/22 7:24 AM |
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