北米の小説、詩、戯曲、評論、伝記など言語芸術、いわゆるアメリカ文学の作品や作家に関する
情報を扱う雑記帳です。関わりのある映画や音楽、ときには別の地域の作家なども扱います。
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自由を歌うラングストン・ヒューズ
The Collected Poems of Langston Hughes (Vintage Classics)

 学校用の教科書として出版されている脚本 To Kill a
 Mockingbird
[アラバマ物語]
の巻末に参考資料として付いてい
 る文章の一つは、ラングストン・ヒューズの詩 "Freedom" で
 す。全部で29行あるこの詩の書き出しを引用します。


 Freedom will not come
 Today, this year
  Nor ever
 Through compromise and fear.
 [自由は来ない
 きょうも、ことしも
  いつまでも
 妥協と恐れを通しては]

映画『アラバマ物語』でグレゴリー・ペックが演じる弁護士は、人種差別が強く残っている深南部の町で、トム・ロビンソンという黒人を弁護することになります。これは多くの白人たちから嫌われる仕事ですが、弁護を受ける黒人の立場で事件を見ることはできるでしょうか。そういった背景を知る資料の一つとして、この詩が教科書に転載されています。

 I do not need freedom when I'm dead.
 I cannot live on tomorrow's bread.
 [死後の自由なんかいらない。
 明日のパンできょうは生きられない。]

ヒューズが残した868の詩を集めた1巻本には、"Freedom" という同じ題名の詩がいくつか載っていますが、これはその中で最初に書かれた作品のようです。"Democracy" [民主制] という題名でいくつかの新聞や雑誌に載り、そのあと改題されて "Freedom" になったと、この1巻本の注には書いてあります。

Langston Hughes, The Collected Poems of Langston Hughes. Edited by Arnold Rampersad and David Roessel. Vintage Classics.

| ハーレムのジャズ詩人 | 16:55 | comments(2) | trackbacks(0) |
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| - | 16:55 | - | - |
浅学の私がラングストン・ヒューズの名を知ったのは、数年前読んだ寺山修司の「家出のすすめ」からです。どんな人物か気になっていましたが貴殿のブログで初めて横顔がわかりました。この中では「どっかへ走って ゆく汽車の七十五セント ぶんの 切符をくだせい ね ・・中略・・ ただもう こっから はなれてくんだ」という詩の引用のあと「いったい、かれは{社会的桎梏から解放}されたのかどうか。 これは一つの宿題であります。」という寺山流なぞかけで終わっていました。
 貧しい黒人が幸せを求め汽車に飛び乗るというのはブラックミュージックの定番でもありますね。
| numa | 2006/04/07 8:34 PM |
コメントの承認が遅くなってすみませんでした。

浅学なんてとんでもない。色々なことをご存じで、いつも奥の深いコメントに感心させられています。ご自身のブログを始めたら、素晴らしいものになると思います。

ご指摘の詩はラングストン自身も何度か朗読を録音しています。BBCラジオで放送された朗読のカセットと、ジャズの演奏に合わせて朗読したCDが職場にあります。きょうは自宅でこれを書いているんですが、近日中に紹介記事を書くつもりです。

寺山修司の宿題ですが、一時的な解放はあったと思います。
| Ryotasan | 2006/05/21 1:02 PM |









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