北米の小説、詩、戯曲、評論、伝記など言語芸術、いわゆるアメリカ文学の作品や作家に関する
情報を扱う雑記帳です。関わりのある映画や音楽、ときには別の地域の作家なども扱います。
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アーサー・ミラーの死
Death of a Salesman

ちょうど1年前、2005年の2月10日、コネチカット州の自宅で亡くなったのが劇作家のアーサー・ミラーです。マリリン・モンローの夫だった人物として覚えている人も多いでしょうね。

2月10日はミラーに関するもう一つの記念日でもあります。
1949年の2月10日、ニューヨークのブロードウェイで初演されたのが、彼の代表作 Death of a Salesman [あるセールスマンの死] です。題名からも分かるとおり深刻な悲劇ですが、商業的にも成功しました。

ウィリー・ローマンという主人公の名前は、アメリカン・ドリーム (成功の夢) を信じてせっせと働くにこやかな営業マン像として時事英語の中でも使われるようになりました。

次のリンクは米国の公共放送PBSによる、この演劇に関する番組の解説です。

<www.pbs.org/newshour/bb/entertainment/jan-june99/miller_2-10.html>

この戯曲は、米国のありふれた白人の家庭で繰り広げられる会話を、ぎりぎり下品にならない範囲で再現したような英語で書かれています。ですから英会話の用例としてもうってつけです。

右上の画像は、初演のときに主演した俳優たちを中心に、ミラーも立ち会って1964[65]年に録音された2本組カセットです。ミラー自身の挨拶から始まり、省略なしの2時間16分です。のちに映画俳優として有名になりウィリー役として舞台も務めたダスティン・ホフマンさんが、バーナードという人物の役で少しだけ登場します。

この録音は、声優やアナウンサーがマイクロフォンに向かって原稿を読むような方式ではなく、普通の米国人によるリアルで自然な会話を目指しています。ですから、通常の語学教材に比べると聴き取りは困難です。本を見ずに耳だけでこの録音の物語を追っていける人は、アメリカ英語の聴解力がかなりの水準に達している人だと言えるでしょう。

Arthur Miller. Death of a Salesman. Lee J. Cobb, Mildred Dunnock, Michael Tolan, Gene Williams and Duston Hoffman. Direction by Ulu Grosbard.

| 舞台と銀幕の米文学 | 05:02 | comments(4) | trackbacks(0) |
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| - | 05:02 | - | - |
 半年がかりで、ようやく読みました。出てくる単語自体は見慣れたものが多いのに当時のスラングとして出てくる用例が私の語学力を超えており、度々、LDOCE のお世話になりました。

しかし、のこり3分の1程度まで進んだところ、2日で読了できました。話が佳境に入り、ぐんぐんと舞台に引き込まれる感じでした。今までの月日は何だった?

 家のローン、リストラ、ニートの息子、自死etc 現在の日本社会の問題が60年前のこの演劇に凝縮されていることに驚きます。昨今の「蟹工船」ブームではありませんが、この本(演劇)は再注目される価値が十分あると思います。

 しかし、この苦い読後感。どこかで味わったと思ったら
‘OF MICE AND MEN‘の時と同じでした。

 6月7日、毎日新聞の「日曜くらぶ」でリンダ役として活躍した奈良岡朋子さんが、ダスティ・ホフマンをはじめ様々な「セールスマンの死」を観た上で共演した滝沢修のウイリーが最高だと思うと語っているのが印象的でした。
 彼は「この芝居はウイリーではなくリンダの悲劇ではないかと思う。」と言っていたそうです。
 含蓄のある言葉です。彼の舞台を観たかった。

P.S. 随分と前のテーマについての遅いコメントですの    で掲載の是非はお任せします。
| numa | 2009/07/19 9:03 PM |
このブログの更新をしばらくさぼっているあいだに貴重なコメントをいただきましたが、気がつかずにすみませんでした。

『セールスマンの死』を原文で読まれたんですね。あの作品で使われている英語は、耳で理解でき、日常会話の中で使われてもそれほど不自然ではない英語だと思います。読んで理解する能力については、習うより慣れだと私は考えています。

滝沢修の演技を見たことはありません。機会があったら映像で見てみたいです。

文学を研究している人は、悲劇というか"tragedy"という単語を、もう少し狭い意味で使うこともあるんですが、リンダの悲劇的な側面に気づくことは重要だと思います。それがあの作品の到達点かもしれませんね。

| | 2009/08/25 8:48 AM |
私の場合、習うより慣れよのためには半年に一冊のペースを変える必要がありそうです。Ryota-sanのブログを参考に気になる本をもっと読んでみましょう。

気になるといえばブコウスキーの本がおもしろそうですね。仕事柄、気になる作家です。機会があれば、いつか、取り上げて下さい。勝手なリクエストですんません。
| numa | 2009/08/29 8:40 PM |
チャールズ・ブコウスキーは、私にとっても、これから読んでみたいと思う作家の一人です。私が英文科の学生・院生だったころ、ブコウスキーはまだ文学史の本に載っていなかったと思います。

カリフォルニア州立大学ロングビーチ校 (Cal State Long Beach) を案内してもらったとき、図書館の一角にブコウスキー関係の資料を集めた本棚がありました。(案内してくれたYさんに感謝です。) 長かった無名時代に小さな出版社から出した地味な本が並んでいました。
| | 2009/09/06 6:53 AM |









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