北米の小説、詩、戯曲、評論、伝記など言語芸術、いわゆるアメリカ文学の作品や作家に関する
情報を扱う雑記帳です。関わりのある映画や音楽、ときには別の地域の作家なども扱います。
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謎の長編 BUtterfield 8
John O'Hara
コメント:エリザベス・テイラーが主演した映画の原作。

 この小説、1960年にエリザベス・テイラーさんが主演して映画化され、アカデミー賞の最優秀主演女優賞に輝きました。今はDVD化され、日本でも『バターフィールド8』として発売されています。

原作者のジョン・オハラ (John O'Hara) あるいオヘイラも、ジョン・スタインベックと並んで1930年代の米国を代表する小説家と言われる存在です。決してマイナーな作家でありません。

それでもなぜか、この小説は日本語訳が発表されていないようです。あちこち検索しても見つかりませんでした。

一方、原書はペーパーバックがいくつかの会社から出版されているので、一つ取り寄せ、読んでみました。


BUtterfield 8 という題名ですが、 これは電話の短縮ダイヤルを示す暗号なので、BとUが大文字、残りが小文字という表記です。決して "Butterfield 8" ではありません。

映画の方は製作年代と同じ時代、つまり1960年頃のニューヨーク市という設定になっていますが、原作の方は1930年代の始め、大恐慌に突入したけれど禁酒法がまだ続いている時代のニューヨーク市です。

物語の展開は映画とほぼ同じですが、映画と大きく違う点も二つあります。主人公を取り巻く人物たちの人間模様を過去まで掘り下げて重層的に描いていることと、主人公が悲劇的な最期を迎える場所です。

前半で人間模様を掘り下げる箇所は、物語がなかなか進行しないし、当時の読者にとって常識とされる事項には説明が少ないので、読みにくいと感じる人もいるでしょう。もっとも、これがあるから後半の悲劇的な展開が盛り上がるとも言えます。セオドア・ドライサー (Theodore Dreiser) の『シスター・キャリー』(Sister Carrie) の様な小説が好きな人にお薦めです。

Amazon.comの方では中身の検索もできます。


| 舞台と銀幕の米文学 | 09:19 | comments(0) | trackbacks(0) |
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