北米の小説、詩、戯曲、評論、伝記など言語芸術、いわゆるアメリカ文学の作品や作家に関する
情報を扱う雑記帳です。関わりのある映画や音楽、ときには別の地域の作家なども扱います。
<< ホーソン: ハイデッガー博士の実験 | main | ベンジャミン・バトン: 小説と脚本 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
多読用: 怒りの葡萄 (Penguin Readers)
John Steinbeck
コメント:簡単な英語で短く書き直してある本です。映画より少し詳しいです。

『怒りの葡萄』を英語で読んでみたいけれど、長くて方言も多用されている原書を読み通す自信は無いという人にお薦めの本です。
全部で23821語あります。最初に時代背景と作者についての大ざっぱな解説があり、つづいて本文です。映画では削除された最後の場面も入っています。巻末の2頁は難しい単語の説明です。

この本の途中で "Hooverville" という見慣れない単語が出てきます。こういう時に急いで辞書を引かず、景色を想像してみることが大切です。

具体例を見てみましょう:

                     Chapter 7: Hooverville

In Kansas and Arkansas, in Oklahoma and Texas and New
Mexico, the tractors moved in and Pushed the tenants out. Three
Hundred thousand in California and more coming. And in
California there was a Hooverville on the edge of every town.
The tiny town lay close to the water and the houses were tents
and large boxes, a great trash pile.

[中略] トラックで移動中のジョード一家がここで登場し、キャンプに入って来ます。

     There was no order in the camp. Little gray tents, houses made
of boxes and rusted metal. A group of boxes lay about, boxes to sit
on, eat on. . . .

[中略] この場所の様子が目に浮かびますか? ここにいた男とトムたちがこんな会話をします:

Pa said, "Could we camp here?"
     "Sure, why not. Have you folks just come across?"
     "Yeah," said Tom. "We just got in this morning."
     "Have you never been in Hooverville before?"
     "Where's Hooverville?"
     "This is it."
     "Oh!" said Tom. "We just got in."

お気づきでしょうか? 最初はトムも父親 (Pa) も、"Hooverville" という単語を知りません。"Oh!" という台詞のところで初めて分かるのです。読者もここで気づけば良いのです。

この本で気をつけてほしいのは、逃走する直前にトムが語る長い台詞が非常に短くしてあることです。それだけ説教くささが薄れてもいますが、ウディやスプリングスティーンさんの歌でも使われた箇所なので、期待していた人はがっかりするかもしれないです。
| 続: スタインベックと騎士たち | 00:32 | comments(0) | trackbacks(0) |
スポンサーサイト
| - | 00:32 | - | - |









http://beibun.jugem.jp/trackback/196
投稿のあった日
SMTWTFS
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      
<< September 2018 >>
このブログに記事を書いている人
関連する日録や公開頁
最近のコメント
最近のトラックバック
テーマ別分類
最近の記事
過去の記事
おすすめ商品
おすすめ商品
おすすめ商品
おすすめ商品
おすすめ商品
このページの先頭へ