北米の小説、詩、戯曲、評論、伝記など言語芸術、いわゆるアメリカ文学の作品や作家に関する
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テレビの中のギャツビー
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コメント:DVD 華麗なるギャツビー (The Great Gatsby) 2001

F・スコット・フィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』(The Great Gatsby) は何度か映像化されています。その中で最も新しい、2001年に発表されたテレビ放送用の劇映画『華麗なるギャツビー』をDVDで観ました。デイジー役がミラ・ソルヴィノさん、ギャツビー役が英国のトビー・スティーブンスさん、ロケ地がカナダのモントリオールです(The Independent)


JUGEMテーマ:映画
日本で貸出・販売されているこのDVDはカラーで16:9の幅広画面、音声は英語のみ、字幕は日本語のみですが、字幕なしでの視聴もできます。時間は95分です。

短いながらも原作には忠実で、1974年の劇場映画で省略されていた人物や場面も入っています。細かい点では、パーティで演奏するオーケストラの楽器編成まで、原作のとおりです。

一方、原作には無いけれど、原作と矛盾しない範囲で新たに作られた場面、たとえば軍服姿の若きギャツビー中尉があどけないデイジーと初めて出会う場面なども回想として織り込まれています。デイジーの様な女性にどうして夢中になったのか、ニューヨークからの帰りにどうしてデイジーに車を運転させたのかなど、ある程度は納得がいく様にしてあります。

トビー・スティーブンスさんが演じるギャツビーは、やみ商売を取り仕切っているヤクザっぽい顔や、地方出身の貧しく純朴な青年らしい顔も見せ、表情の演技が細かいです。ミラ・ソルヴィノさんのデイジーも、単に軽薄で八方美人なお嬢さんではなく、等身大の若い女性として目を潤ませる場面などもあり、一時的とはいえ本気で恋をしていた様に描かれています。ポール・ラッドさんが演じるニック・キャラウェイが東海岸での生活や大金持ちに対して幻滅していく過程も観察できるように展開します。

フィッツジェラルドの文章が醸し出す幻想的な雰囲気や、ニックとギャツビーが抱いていた夢の部分を映像化した点で74年の映画は優れていましたが、若者の情熱や幻滅を描いた点で2001年のテレビ映画は優れていると言えるでしょう。ややメロドラマ風ではあるけれど、顔の表情や台詞を味わえば人物たちの心理が分かり、恋愛ものとして楽しめる作品になっていると思います。

付記: ロバート・レドフォードさんが主演した『華麗なるギャツビー』については「カポーティが映画化できなかったギャツビー」をご覧下さい。





| ベンジャミン・バトンの冒険 | 17:58 | comments(0) | trackbacks(0) |
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