北米の小説、詩、戯曲、評論、伝記など言語芸術、いわゆるアメリカ文学の作品や作家に関する
情報を扱う雑記帳です。関わりのある映画や音楽、ときには別の地域の作家なども扱います。
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DVD: ゲド -戦いのはじまり-
ゲド~戦いのはじまり~

アーシュラ・K・ル=グウィンさんのアースシー6部作 (地海系列) の第1部と第2部に基づいたテレビ用長時間映画が2004年に作られたことは既にお知らせしました。製作中に使われた仮題が "Legend of Earthsea" [地海伝説] で、完成・公開されたときの題名が Earthsea [地海] でした。

この劇映画のDVDが日本でも発売されたので購入し、観てみました。

ゲド: 戦いのはじまりはカラーの横長画面で、見た目は劇場用映画に劣らない出来です。

音声は英語か、日本語の吹き替えを選択できます。

字幕は英語と日本語があるように書いてありますが、我が家のDVDプレーヤーでは、どう操作しても英語の字幕が出てきませんでした。英語の音声を選択したときにのみ、日本語の字幕が表示可能です。字幕無しも可能です。

3時間弱の長さで、一応は前編と後編に分かれています。ただし、全体としては繋がった物語として展開します。

ゲドは魔法の修行を始めるまえから超能力の持ち主であるように描かれており、原作第2部で登場する少女テナーと迷宮の扉が幻として、ゲドの眼前にときどきあらわれます。第2部の中心になっているテナーの物語は、第1部の少年ゲドの物語と同時並行というか、交互に展開して行きます。

原作の第1部で、少年時代のゲドが誤って死の世界から邪悪な存在である「影」を呼び寄せてしまい、第1部の後半は、この影とのたたかいになるのですが、この映画では、テナーが巫女をしている墓所の地下にその邪悪な存在が封じ込められていたという設定になっており、それがゲドのよって解き放たれてしまいます。

ゲドが探し求める腕輪は平和を保つための腕輪ですが、この映画では世界を征服する力のある秘宝ということになっており、これを手に入れようとするカルガド人の独裁者が悪役として登場します。物語はゲド、影、独裁者による三つどもえの戦いとして展開します。

イスラムの寺院 (モスク) に見た目がそっくりです。

出演者は、イザベラ・ロッセリーニさんやダニー・グローヴァーさんのような大物を除けば、ほとんどがカナダ出身です。話されている英語も、米語よりは英国風です。でも完全なブリティッシュにはなっていません。この映画自体、カナダで製作されたのかもしれません。

結果的に、ル=グウィンさんも指摘していたとおり、原作よりずっと西洋風というか、欧州風の物語になっています。ゲドにつきまとう影は、一応ゲド自身の影ということになっていますが、わざわざ別の悪役を追加登場させることで、原作のような精神性は薄められ、勧善懲悪の単純な物語になっています。

それでも、映像的には楽しめる作品です。大雑把に言えば、ロボットと宇宙船の出てこない『スター・ウォーズ』という感じです。冒頭では、空を飛ぶ竜の視点から、海に浮かぶ島々が映され、広々とした物語世界を感じることができます。ジブリの『ゲド戦記』の大陸的な風景とは違い、小舟で海を旅する場面も少しは出てきます。

DVDの値段は3990円です。

期間限定ですが、ネット上での無料配信もあります。

http://broadband.biglobe.ne.jp/sp_prg_info/index_ged.html

貸し出しもあります。

http://posren.livedoor.com/detail-69368.html

くれぐれも、原作のような深い精神性は期待しないで下さい。
| クマさんの地海幻想 | 17:40 | comments(0) | trackbacks(0) |
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