北米の小説、詩、戯曲、評論、伝記など言語芸術、いわゆるアメリカ文学の作品や作家に関する
情報を扱う雑記帳です。関わりのある映画や音楽、ときには別の地域の作家なども扱います。
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CD: 朗読とジャズの協演
Weary Blues
アフリカ系の詩人としてニューヨークのハーレムで
活躍したラングストン・ヒューズは、ジャズや
ブルース (ブルーズ)、そしてゴスペルなど、黒人
音楽を素材にした詩を数多く書き、朗読も数多く
録音しました。これは、彼がそういう詩のいくつか
を、ジャズの演奏に合わせて朗読したLPレコード
Weary Blues with Languston Hughes, Charles Mingus and Leonard Feather を復刻したCDです。
ディスクの表示や付録の解説には何年の録音なのか書いてありません。LPは、ジャズ愛好家のあいだで良く知られているレーベルの一つであるVerve [ヴァーヴ] から発売されたようです。

このアルバムでヒューズが朗読している詩はどれとどれなのかライナー・ノーツには詳しく書いてありません。そこでヒューズの詩の全集を片手に、CDを聴きながら調べてみました。ほとんどは印刷された通りに読まれていますが、どの詩なのか、分からない箇所もありました。ヒューズの専門家なら分かるのか、それとも、文字には書かれなかった即興の詩が入っているのかもしれません。

以下は、それぞれの詩が始まる分と秒、詩の題名、全集での頁です。

Side A:

00:00 Hey! Hey! (112)
00:51 Too Blue (280)
01:58 Ballad of the Fortune Teller (255)
03:13 Note on a Commercial Theatre (215-16)
04:48 The Weary Blues (50)
07:57 Blues at Dawn (420)
08:49 Six-Bits Blues (211)
10:07 Morning After (248)
11:35 Could Be (366)
12:20 Bad Luck Card (78)
12:50 Bad Man (112)
14:25 Life Is Fine (358)
16:28 Hey! Hey! (112)

17:50 Mystery (416)
19:48 Testimonial (417)
20:09 Judgment Day (71)
20:47 Fire (117)
21:32 Projection (403-04)
22:31 Mystery (416)

Side B:

23:32 Consider Me (385-86)

26:54 Warning: Augumented 407-08
28:00 Motto (398)
28:50 ? ? ?
29:25 Dead in There (399)
30:09 Final Curve (368)
30:18 Boogie: 1A.M. (411)
32:07 ? ? ?
34:17 Tell Me (396)
34:56 Good Morning (426-27)
36:00 Harlem [2] (426)
36:41 Same in Blues (427-28)
38:07 Comment on Curb (428)
38:27 Democracy [Freedom] (289)
39:10 Island [2] (429)
40:23 Warning: Augumented (407)

寺山修司が引用していた片道切符の詩は、A面に入っている "Six-Bits Blues" です。

To Kill a Mockingbird [アラバマ物語] の映画脚本 (教科書版) の付録に収録されている "Freedom" は、もともとの題名だった "Democracy" として朗読されています。

アルバム全体のプロデューサーでA面の編曲と指揮も担当しているのが、ジャズ評論家として有名な、ロンドンうまれのレナード・フェザーです。そのほかにA面で演奏を担当しているのはレッド・アレン (トランペット)、ヴィック・ディッケンソン (トロンボーン)、日本で有名だったサム・テイラー (テナーサックスとクラリネット)、アル・ウィリアムズ (ピアノ)、ミルト・ヒントン (ベース)、オシー・ジョンソン (ドラムズ) です。ブルースとスピリチュアル (ゴスペル) を素材に、ニューオリンズからスウィングまでの流儀で、懐かしいジャズを演奏しています。ジャズ愛好家の人が「中間派」と呼んでいるような演奏でしょうか。

B面の作曲・編曲・指揮は、ベース奏者として知られる、あのチャールズ・ミンガスです。レコード会社との契約の都合で、責任者はホレス・パーラン (ピアノ) という名義になっています。そのほかにジミー・ネッパー (トロンボーン)、シャフィ・ハディ (テナーサックス)、ケニー・デニス (ドラムズ) が演奏を務め、ベースは勿論ミンガスです。音楽は、1950年代のハードバップ、いわゆるモダンジャズで、少しだけ前衛的な表現もあります。
| ハーレムのジャズ詩人 | 15:38 | comments(6) | trackbacks(0) |
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| - | 15:38 | - | - |
思いつきの私の感想に対し、ここまでご丁寧に調べて下さり感謝すると同時に恐縮しています。 しかしミンガスをバックに詩を朗読しているCDがあるとは凄いですね。 寺山の引用元のタイトルも明らかにして頂き、お礼の言葉もありません。 The Collected Poems (Vintage Classics) を買ってみるつもりです。 私でもどうにか読めそうなので・・・(甘いか?)

P.S. 私の勝手なコメントに対して、すべて承認して頂く必要もありません。 貴殿のブログです、ご自由にお決め下さい。
| numa | 2006/05/25 7:54 AM |
実は、このCDの紹介記事をどこかに書こうと思って10年前から少しずつ準備していたんです。今回、numa さんのコメントが良いきっかけになりました。

ヒューズの詩集の文章は、コンラッドに比べれば遙かに易しいです。スタインベックと比べても易しいです。録音された朗読を聴きながら読んでも良いし、そのときそのときに気が向いた作品を自分で音読するのも楽しいです。

コメントですが、最近はブログの内容に全く無関係な宣伝コメントがあちこちのブログにばらまかれることがあるので、一応公開前に承認する仕組みになっています。この米文学ブログでは、内容に何らかの関係があるコメントに限って承認することにしています。
| Ryotasan | 2006/05/26 3:07 PM |
ヒューズ詩集、入手しました。 寺山の引用元の詩もページを示して頂いたので分かりました。感謝。Six-Bitsが75セントとは私の語学力では到底、見つけることができませんでした。詩は短いので分かり良いかと思っていましたが、俗語、象徴的表現も多く結構難解な気が。
p260の Shakespeare in Harlem も何がなにやら・・・
おっかさんが家出でもしたのでしょうか?
とりあえず「ヒューズ自伝」でも借りて読もうかと思っています。(邪道?)

という訳で今は10年以上前に購入したままで放置していたオーウェルの‘ANIMAL FARM‘を楽しんでいます。70年代初頭に少年マンガ誌にジョージ秋山氏による「動物農場」が短期連載され初めてオーウェルを知りました。(当時のマンガは凄かった) ストーリー展開が面白く、私にも読めてしまいます。
‘Of Mice and Men‘と並びペーパーバック入門書としては最適な気がします。 私にとって記念すべき読破2冊目となりそうです。 英文学の話ですみません。

黒人文学の話に戻りますが私は定番のボールドウィンとライトの代表作しか読んだ事がありません。他にお勧めがありましたらまたいつかご紹介ください。
| numa | 2006/06/09 9:49 PM |
シェイクスピアの戯曲では、悲劇・喜劇・史劇を問わず、道化師が頻繁に登場し、冗談を飛ばしたり、戯れ歌をうたったりします。道化こそが最もシェイクスピアらしい登場人物だと言っても過言ではありません。そういう道化や、ほかの人物たちによる劇中歌における囃し言葉としてしばしば使われるのが "Hey nonny no" です。ヒューズの詩の内容は、おっかさんが死んだという意味のようです。

Animal Farm の漫画が載っていたのは『週刊少年マガジン』ですね。『あしたのジョー』や『巨人の星』のような少年劇画の定番と並んでメルヴィルの『白鯨』も劇画として連載していました。Animal Farm の漫画化を担当したのは石森章太郎だったように記憶していますが、僕の勘違いかもしれません。
| Ryotasan | 2006/06/14 5:06 PM |
おおryotaさん、あのマンガ覚えておられたのですね。再度ネットにて検索したところ、ご指摘の通り石森章太郎の1970年作品でした。ちょっと下手なタッチの絵を覚えており(失礼)、ずっとジョージ秋山と勘違いしていました。いい加減なことを言ってすみません。

`Shakespear in Harlem` については様々な解釈が可能なようですね。一語一語、ルーペ片手に解釈するというよりもヒューズの詩は、読み手が自分自身の想像力をもとに自由に感じるべきものなのかも知れません。単語についてはLDOCE
にないものも貴殿のおすすめのdictionary comで見つけられました。 Thank you again.
| numa | 2006/06/18 1:23 PM |
管理者の承認待ちコメントです。
| - | 2006/06/18 3:10 PM |









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